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食品工場 きついよ
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愛妻、二児の父。番犬。
ギター好き。宅建士。2級FP。工場長。
仕事の記事、おふざけ多め。
優しい人たちと仲良くなりたい。

モンスターパート もう誰にも止められないおばさんの暴走

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こんにちは!

食品工場(@bla9factory)です!

モンスターが去ってはや数年の月日が流れました。

パート内の人間関係はおろか、パートと社員の関係性まで破壊に走り社長まで引きずり込もうとした41歳のシングルマザーパートの記録です。

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彼女が入社したのは5年前、当時彼女は離婚したてでお金も無く携帯電話も持つことができない状態でした。

顔立ちもそこそこ綺麗で性格ははっきりしていて、入社当初は周りの印象も良かったように記憶しています。

名前は石倉(仮名)

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目次

教育係が離脱

入社から2週間は教育係がピッタリとそばに居て、特に怪我をしないように

注意深く作業を教え、見守ることになっています。

石倉も今まで入社してきたパート同様に教えてもらっていましたが、1週間経ったころ教育係が俺のところへやってきて、

教育係を辞めさせてください。私石倉さんもう無理です。」

と言ってきました。

詳しく何があったのか聞いてみると、石倉はとても真面目だが、質問の量が多すぎて対応できない。とのことだった。

仕事中は当然質問はするとして、朝の始業前ロッカーから始まり、昼食時、帰りの着替えているとき、帰ってからの家の電話での質問攻め。

はじめはやる気があっていいと思っていたけど、度が過ぎるしこっちも自分の仕事しながら教えているから大変だし、休憩も石倉の質問で全部終わってしまうし、ましてや家に帰ってからも携帯に電話が入って

「すみません、家の電話にかけていいですか?」と言って

すぐに家の電話にかけ直してくる。家から携帯に電話すると高額になってしまうから。

そこから数時間は仕事の話をしてくることもあった。

最初は作業内容での質問だったけど、最近は、最近と言っても彼女は入社して1週間しか経ってないけど、

話の内容が会社や社員への愚痴ばかりになってきて聞いているのも大変。

との事だった。

限界とのことで、石倉の担当をパートのおつぼねにやってもらうことにした。

苦労しながらも入社25年のおつぼねパートはなんとか教えきった。

「石倉さんとは正直もう、関わりたくない。」

おつぼねには珍しく弱気な発言だった。

入社1ヶ月で不満が多すぎる

石倉が入社したときは会社の体制が変わったりしていた時期で人の出入りも多く特にバタバタしておりました。

そうなると工場のほとんどの人がストレスや不満が多くなっているときで役職者会議で若手社員とパートを中心に

個別面談をして不満や提案を聞き出し、改善出来ることを早急に改善して、ストレスを少しでも減らそう ということになった。

止まらない不満

パートも全員で40人近くいるから役職者5人で割り振って1か月以内に個人面談を終えようということになった。

一人長くても30分で終わるところ、石倉の面談は2時間におよんだ。

担当した課長は翌日役職者会議の席で

石倉さんは一人でずっと喋っていて2時間かかると思わなかった。

と大変疲弊していた。

内容は具体的な内容というよりは先輩、上司の部下、後輩に対するありかた のようにとらえどころが難しい内容で、

会社の経営理念を明確にしてみんなに発表するべきだと思う

先を見据えた組織づくりを考えたほうがいいのではないか

先輩や社員の方はもっと早く指示を出すべき

先輩たちの支持が分かりにくく下の者はみんな苦労している、どうにかして欲しい。

先輩の上から目線にうんざりです。

下の者はとてもきつく言われて参っています。etc…

要は先輩への不満。山のように不満を抱えていた。

ちょっと多すぎないか?そのとき石倉は入社1か月ほど。

1か月でこの不満の量でこれからやっていけるのかな?

と少し今後の不安を抱きつつ、

他のパートや社員が言えないことを言ってくれているのかな、と社長を含め良いほうに

受け止めようということで締められた。

経営や組織にまでいろいろ言ってきているところでこの会議の席にいた役職者は

「そんな趣旨で話を聞いたわけじゃないのにね」

「大きなお世話だな」と不快感をあらわにしていた。

翌日から会議内で決まった修正箇所や、作業の変更点を早急に実施していくことになった。

この頃から石倉と仲良くなるパートも増えていて、全く同調出来ない先輩パートたちとの仲が悪くなり始め、派閥が出来始めた。

パート内も空気がよどみ始めていた……

手紙

個人面談を終えたあたりから課長のデスクに置手紙が置かれるようになっていた。

石倉から

毎回A4用紙3枚はビッシリと文字で埋まっている。

課長は俺にその手紙というか要望書を回してきた。

どうしていいかわからない、と課長は参っていた。

内容はやはり改善要求。

課長も係長もそれを見てイラついている。

週に2.3回置かれる手紙に俺も気味が悪くなってきていた。

会議で決まった修繕事項は従業員には朝礼と張り紙で周知してある。

少しずつ改善も始まっている。

事はうまく進んでいるように見える。

石倉を除いては……

原課長 お忙しいところすみません。
以前、パート全員からの聞き取りをしていただき、会社の動きとして改善を徐々にしていただいてありがとうございます。
しかし、改善を始める前に経営理念を皆にしらせるべきではないでしょうか?
どういった考えでその作業を改善しているのかも私を含めたパートも社員の方たちもわからないと、最終的に私たちは何をしているのかがハッキリしてきません……
~中略~
早急にお願いします。
          石倉

何を言っているんだろう?

どこからどうこんな考えになってしまうんだろうか?

ただ、ごみ箱を一つ増やしてほしいという要求や、

有休を取ったら事前に班長に伝えましょう。とか

経営理念が必要になってくるんだろうか。な、わけないのは明白。

ゴミ箱が必要数揃い、休暇の事前連絡ができるようになって、それで

すこし工場も仕事がやりやすくなって、今後もすぐ出来て必要と判断すれば

すぐに対応する。と社長も言っている。皆にも周知した。

課長はキレそうになっていた。

「帰りに注意しときます。石倉のバカ、何勘違いしてんだよ!」

俺も似た感情で、冷静に改めて話を聞いてみなよ。と言ったけど

課長は「そうですね。冷静にいきます。」と言いながらも

石倉の手紙を手に顔をしかめていた。

課長と口論、ため口

工場の作業が終わったころに課長は会議室に石倉を呼び、話を始めました。

30分が経ち、まだ終わりません。

係長が様子を見に二人のいる会議室へ向かいました。

係長が会議室へ入るなり、石倉が鬼の形相で部屋を出ていきました。

さすがになんだこれはと思い会議室を覗きに行くと課長も鬼のような形相をしていて、係長に事の顛末と怒りを聞かせていました。

石倉の暴走はすぐに想像できましたが、決めつけは良くないので石倉が帰り支度を終えるのを待って話を聞こうと思い、ロッカー近くで待っているとロッカーをバーンっとしめる音が部屋の中から聞こえてきて、石倉が出てきました。

俺の顔を見るなり、

「あの課長はひど過ぎます!私傷つきました。自分の話ばかりしてなんなんですか!」

目玉が飛び出そうなくらいひん剥いてまゆ毛は吊り上がり

そこには鬼が立っていました。

俺が「何があったの?落ち着いて…」

て を言い終える前に「今日はいいから!」と言い放ち帰っていきました。

は?俺もビックリして数秒整理するのに時間がかかってしまいましたが、タメ口でした。舐められたもんです。

そのあと話し合いの内容を課長から聞きましたが、課長のやる気が伝わらないだとか、私(石倉)には早めに連絡してくれとか、私(石倉)は社長より会社の未来について考えているとか、

の中身が課長よりも上司みたいな内容になっていました。

この時点ではまだ石倉からの話は聞けていないのでまだなんとも言えないけれど去り際のため口とか、そもそもこの課長もいつもは常に冷静でしっかりとした客観性の持ち主で信用もしてるから疑いようもないのだけど、欠席裁判は一番よくないので

ここまで納得できてない従業員がいる以上、早めに解決しとかないと変な派閥ができても困るから後日俺も入って三人で話をすることにした。

この時点では俺へのため口の事はとりあえず流すことにした。

面倒が増えそうな予感しかしないから。

言いたい放題

翌日、課長と石倉を呼び話を聞く。

まあ、石倉はすごかった。

人が話をしているのにすぐに割って入ってくる。

そしてとにかく話が長い。中身のない根拠もない思い込みを前提に話を進める。

「課長は私のことを反省しない人だと思っている!」

「私は自分が間違っていればしっかり反省します!」

「私は会社の指示を聞いて仕事しているのになんでみんなに経営理念を周知しないんですか!?」

「私が先週商品を入れ間違えたのはミスじゃなくて会社のルールがしっかりしてないからです!」

もう、言いたい放題。

そのうち自分で過去に自分が仕事のミスをした話を始めました。

「私が謝ればいいんですか?はい、わかりました。まことに申し訳ありませんでした。はい、課長もどうぞ、私に謝ってください。」

課長「今の話で私がなんで謝るんですか?」

石倉「ホラホラホラ~、ねぇ工場長、わかります?

  結局いつも連帯責任とか言っといて、こういう時素直に謝れないんですよ!」

ほんとに困った、一つ確実に分かったことはこの人には話が通じない

ぶっ飛ばしたい…

常識あるようで全然ない、すごく逸脱している。

ひねくれた考え方がぶっ飛んでいる。

こんな考えになってしまっている41歳の人をどうすれば分かり合えるのだろうか?

なぜか石倉は勝ち誇った顔をしている。

まるで小高い崖の上にでもいるような高さから課長を見下ろしているような薄ら笑いもうかべている。

課長が石倉に向かって何か言おうとしたので、制して、

「石倉さんの考えもこっちで一度検討してみるから、まず仕事中は上司や、先輩、課長の指示には従ってください。」

もう、話し合いは無理。

淡々と仕事してもらって暴走したら早めに止める注意する。その繰り返ししかない。

石倉はまた話を始める

「社長にも経営理念の説明がいつになるかは早めに聞いてください。」

「そんなの聞くわけないだろ!」

課長が怒ってしまいました。

「まあ、今日はとりあえず石倉さんの考え聞けたから帰ろう、はい。おしまい!」

強制終了。

これ以上は時間の無駄。

去り際に

課長しっかり反省したほうがいい

石倉がわざと聞こえるようにつぶやく、ここで反応したらまた面倒。怒り心頭の課長の背中をトントンとして

その場を離れた。

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社長出陣、退職

石倉の話は役職会議でも取り上げられた。

俺のほうからは特に中立を意識して事のなりゆきを説明した。

この数日の間に社長あてにも石倉から置手紙が置かれていたらしく呆れている様子だった。

社長「石倉さんは私の上司なのかねぇ?経営理念にこだわるのはどうしてなんだろうね。

もう、直接きてもらってもいいですよ。個人の仕事進まないだろうから。そう石倉さんに

  伝えておいてください。

役職者会議から何日も経たないうちに工場内で課長と石倉が大喧嘩をはじめ、仕事が一時止まるということが起きた。

俺もその場に向かうと、課長が「指示に従えないなら仕事はさせられない。工場の外に出てくれ」

石倉「なんで私は悪くないのに帰らなきゃいけないんですか!?あなたが帰れば!」

内容は石倉が落としたハサミを洗いに行かずにそのまま使おうとしたのを注意したことだった。

石倉「ここでハサミ洗いにいったら仕事が止まってみんなに迷惑でしょ!」

俺「落としたハサミは洗わないとだめだね。それで少し仕事が遅れても衛生面の方が大事です。

それと前回約束してもらったとう思うけど、仕事中は上司と先輩の指示はきいてください。」

石倉「そんなこと私聞いてません!」

俺「じゃあ、今すぐ社長に聞いてきていいよ」

石倉「そうします!!」

石倉はまたもや鬼の形相で走っていきました。

そこでもビックリすることがありました。

そばにいたパートが

「工場長言いすぎですよ!」と怒って言ってきました。

これにはほんとにビックリしました。

落としたはさみを洗うこと、仕事がおしても衛生面の方が大事。上司の指示を聞くこと。

どこが言いすぎなんだろうか?

ふだんから石倉ととても仲のいいパートだったから

友情パワーがでてしまったんだろうけど。

敵、味方だけの考え方しかできなくなっているんだろう。

怒りを通り越すと悲しくなることを知った。

そしてそれから石倉は二度と工場に戻ってくることはありませんでした。

そのあと社長に呼ばれ話をしましたが、

案の定、1時間以上話をしていたそうです。

そのなかで石倉は

私は誰よりも会社のことを先のことまで考えていて、

工場長よりも先を見据えて話をしていると。

だから社長から直接相談してくれればいい案を出せると思います。

とさんざん自分を売り込んでいたみたい。

そこで社長は「そんなつもりもないし、これからも今の役職にはがんばってもらうから

そのポジションにあなたを必要とすることはまずありません。

しっかりと課長や先輩の指示に従ってください。

といったらしい。

すごく睨んでいたけどそれ以上は何も言わずに

「もうここの人達とは仕事できません!」

と怒りの表情のままロッカーを整理して勝手に退職して帰っていったとのこと。

怖かったよ。石倉さん睨んでくるから

社長は笑っていました。

人事は怒っていました。辞めるなら退職の手続きくらいして帰れよ!と。

それから数日、ようやく工場に笑顔が戻りました。

こうしてモンスターは去っていったのでした。

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