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食品工場 きついよ
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ギター好き。宅建士。2級FP。工場長。
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優しい人たちと仲良くなりたい。

食品工場の陰キャが工場長を銀のボールで殴って退職しました。

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食品工場にお勤めのみなさん こんにちは!

キャベツ切ってますか?

どうしても会社で自分と合わないなと思う人いますか?いますよね?

ホントむかつきますよねアイツ!って

人間関係って一番大変な仕事ですよね。

昔在籍していた従業員で、まだ私も一番下っ端だった頃に起きた

日々の対人関係のストレスの積み重ねから起きてしまった

キレて工場長の頭を銀のボールでパッカーン!!事件」

を今回は思い出してみたいと思います。

これは当時の私の先輩であった、沢田さん30歳 入社6年目

が起こした 今でも会社で語り継がれるお話であります。

この殴った方、殴られた方、悲しいことにもう、どちらも在籍していませんが。(ノД`)シクシク

沢田先輩は優しいけど仕事が出来ない、仕事が遅いといった工場によくお似合いの人でした。

眼鏡でパソコン好き、童貞、プライド少々高し、典型的陰キャ。

その時代、「陰キャ」なんて言葉はなかったけど。

先輩にはイジられ、怒られ、後輩には基本優しく時に偉そうにしていました。

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目次

陰キャの沢ちゃんはパシリ

沢田さんはいつも当時の次長に呼び出されていました。

肩を揉んだり、全く方向の違う家の送り迎え、買い出し、、罵倒。

工場の作業より忙しそうでしたが、

工場の作業よりはパシリにセンスがあったようです。

残念ながらパシリでは出世はできないようでした。

みんなには「沢ちゃん」と呼ばれていました。

パートに怒られる沢ちゃん

沢田さんはアルコールが大好きでした。

お酒のことではありません。

工場内にある消毒用アルコールです。

たまに中身の継ぎ足しを担当しているパートがプンプンしているので、

何かと思ったら、

「沢ちゃん消毒使いすぎ〜!」

沢田さんがいるラインだけ手にかける霧吹き状のアルコールの減りが妙に早いとのこと。

担当パートに注意されていました。

顔が真っ赤になり怒っているようで、

近くにいた私に和えて聞こえるようなつぶやきで、

うるさいんだよ、デブのくせに、、。

と言っていました。

たしかに、その担当パートは体重が110キロあるのですが、、

ただのつぶやきに

「ホントデブですよね」

話しかけられたふりして返してみました。

「ねぇー、消毒なんて大量に在庫あるんだからいいんだよ!いくら使ったって!」

絶対に人の上に立てない人の考え方。沢田さんカッコイイ!!

ラリッちゃう沢ちゃん

さわちゃんはパートが去るのを見計らって消毒を手にとりました。

シュッシュッシュッ!

おもむろに手に消毒を始めました。

シュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッ!!

すっごいしてる!消毒!

シュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッ!!

左手がびしょびしょになり、消毒液が溜まっています。

それを両手にすくうように広げて

クンクンっクンクンっクンクンクンクンクンクンっ

犬が電柱で他の犬の小便のにおいを嗅ぐように

クンクンクンクンクンクンっ

「ほわぁ~、いい匂い~、(*´Д`)」

・・・。

アルコールをもの凄い勢いで吸い始めました。

いつも別ラインから見ていて顔に両手近づけてる訳が理解できた。

まじイッちゃってるわ

「やってみなよ、」

シンナー進めるように消毒のボトルを渡してきたので

興味本位で試してみました。

シュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッ

沢田さんを真似て両手で消毒を広げ、鼻の近くへ寄せて

すぅ~

「かはー!おぉー!ガハッガハッ!ゴホッゴホッ!」

「おえぇーー!!」

消毒用アルコール吸うと、

喉に ガッと引っかかって、同時に生ぬるいトロンとしたアルコールが

頭の中をゆっくりと流れていくような感じで、

強烈な吐き気をもよおしました。

笑う沢ちゃん

私を見てニターっと笑っています。

「ちがうちがう、こうやるんだよ」

クンっクンクンクンクンっクンクンクンクンっクンクン

沢田さんは連続で吸いながらも、何回かに一度思いっきり吸い上げていました。

ボトルを渡してきました。

もういいよ、と思い

無視してその場を去りました。

背中越しに消毒の音がし続けていました。

シュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッ、、、、(´∀`*)

何回も何回も吹き出していますが

エロい行為ではありません。

でも、沢田さんはイッちゃってますが、、

内線電話が苦手な沢ちゃん

沢田さんが作業しているラインは

内線電話の側でした。

当然、内線電話が鳴ればでなけばいけません。

沢田さんは内線電話にでるのが嫌いでした。

取り次ぎが苦手だからです。

取り次ぐ相手は殆どが役職の人達で

取引先とか、発注先等の外部の人と連絡を取ることが出来る、少しはコミュ障を克服できている工場では貴重な人達です。

そこに沢田さんが入閣することは、まずありえません。

沢田さんは内線が入ると、受話器を持ちながらギョロッギョロッと目が開く限界以上に見開き、体の向きも変えながら、

電話のコードがぴーんとなって、そのまま切れてしまうんじゃないかと思えるくらいです。

とにかくテンパって、焦りながら取り次ぐ人を探しています。

で、沢田さんが内線出た時に基本、取り次ぎ相手が目に見える範囲にいない。

で受話器置いて、探しに猛ダッシュ!

工場の別工程にいるであろう人を探しに行っちゃう、、。

数分後、ようやく取次相手を発見。

でも電話に出るともう切れてた、、。

沢田さんはバツの悪そうな顔をしていた。

沢田さんの先輩が

「なんだよ、切れてるよ。沢田、誰からの電話だった?」

「え、ああ、わからないです、、。」

「んだよっ!」

「すいません!!」

「内線くらい上手く取り次いでね!」

「す、すいませんでした!」

「すいません、すいません、て、禁煙すんの?」

「あ、い、いや、吸います、え、あすいません」

、、、、。

数秒後、

シュッシュッシュシュシュシュッ

アルコールを吸っていました。

キレちゃった沢ちゃん

その日も朝から内線が鳴りました。

やっぱり、近くにいたのは沢田さんでした。

「あ、はい、沢田です。」

「あ、はい、あ、いないなぁ、はい、わかりました。」

ギョロギョロと受話器をもったまま、見回します。

「工場長いなかった?」

デッカイ目で聞いてきました。

「さっき奥の方に行きましたよ」

沢田さんは受話器を置いて猛ダッシュ!

、、、そういえば先日、沢田さんが社長に相談したい事がある、

と言って夕食をとりながら社長に、悩みを聞いてもらったそうです。

こんな小さい会社の社長に聞いたって何も解決しないのに、

ただ権力を味方につけたいだけだろ、沢田さん、情けないよ。

ただ社長の息子に産まれて、

この会社は苦労せずに3年で30代で社長になっただけの人に、

他の会社で上手く行かなくて出世も出来なくて青森に飛ばされたから泣き入れて、

会社も欠員いなかったから突然、一人クビにして無理やり入社した社長に

何を相談するのですか?

相談内容:  自分が内線をとった時に工場長に内線が入っている事を伝えても、

       「忙しい!」と言って内線にでない、もしくは完全に無視 される

ということでした。

その翌日、工場長は社長に呼び出され、注意を受けました。

、、、という前置きがあっての今日。

沢田さんは奥の方で運良く工場長を見つけ、電話が入っていることを伝えられました。

沢田さんがライン作業に戻ってきました。いっぱい走ったから(*´Д`)ハァハァ息が切れていました。

しかし工場長は無視しているのか、告げ口に怒っているのか、相変わらず

電話に出ません。

沢田さんの中では自分が内線を受けた以上、

工場長はが受話器を取るまでは自分の仕事は終わっていないという感覚をもっているようでソワソワしています。

傍から見れば、工場長に電話が入ってる事を伝えた時点で、取次の役目は終えているとおもうのですが、

沢田さんのような人種って、客観性が皆無だから、他の人に聞いたりせずに、

自分で自分を苦しめるルール作ってイライラしたりします、、、。

工場長は既に電話の目の前にいるのに受話器をとろうとしません。

沢田さんは大きなため息を何度もしていました

そして工場長が電話に出ずにその場を去ろうとした時!!

「ふじゃけるなー!!」

     パコーン!!

AM8:56 機械音が場内を包み込む4分前、

沢田さんの声と

乾いた音が工場内になり響いた、、。

「え?」

社員、パート、ほぼ全員が音のした方へ視線を移した。

工場長の真後ろで

沢田さんの右手には銀のボールが握られていました。

キレた沢田さんは

9時からあんこを計量するために準備していたボールを咄嗟に手に取り、

工場長の背後から頭を、パコーンッと

殴ってしまったのでした。

工場長は殴られた箇所に手をやり、ポリポリ掻いていました。

蚊に刺されたほどでも無かったようです。

工場長が振り返り、側にいた社員たちが沢田さんに駆け寄ろうとした時、

沢田さんはダッシュでその場から駆け出しました。

私は悟りました。おそらくこれが、

沢ちゃんのラストランです。

今頃泣きながら走ってるかもなぁ、、。

涙のラストラン!!

しかと、背中を見届けました。

「沢ちゃん!」「沢田さん!」

何人かが沢田さんを追いかけて行きました。

騒然とした空気の中、

ドサクサに紛れて私も

「沢ちゃん!」と呼んでみました。

近くにいたパートが怪訝な表情で私をジッと見ていました。

あんた後輩でしょ、てツッコミたいんでしょう。

私は気が付かないフリをしました。

9:00

何事も無かったかのように工場は稼働を始めました。

工場長は結局電話に出ないまま、頭を殴られたことも無かったかのように、

いつも通りどこかに消えていきました。

この人はこの人でどうなんでしょうか。

後にクビになりますが(ノД`)シクシク

この日以降、沢田さんが工場に入って来ることは二度とありませんでした。

会社の判断  工場長が悪い

沢田さんは工場長を殴った後、走り去ってロッカーで早着替えをし、猛ダッシュで自分の車に向かいました。

これが沢田さんの最後の目撃情報です。

沢田さんが去ったあとの駐車場には、

猛スピードで急発進したとみられる、タイヤ痕が昇竜拳の炎のような形で残っていました。

心の中では工場長に昇竜拳を喰らわしてやったんでしょう。

これは沢田さんの渾身のダイイングメッセージだったのだと思います。

その日の帰り、緊急の役職者会議が開催されました。

工場にいた誰しもが、暴力事件を起こした沢田さんはクビだろうと、確信していましたが、

会議の結果、殴打事件の被害者であるはずの工場長が 部下との意思疎通の欠如の責任を問われる形となり、

工場長はまさかの降格、副工場長となってしまいました。

また、沢田さんは完全に被害者扱いで、役職者皆から心配される始末で、

退職金も満額支払われました。

狂った会社です。

こうしてぱっか〜ん!事件は終息したのでした。

まとめ

沢田さん、あなたは今頃どこでなにをしているのでしょうか。

あなたが去り、もう15年以上月日は流れていきましたが、あなたの話は今も何一つ色褪せる事なく。語り継がれています。

貴方は未だにこの会社で生き続けているのです。

語り継いでいるのは私だけですが、、。

また、何処かでお会いすることを楽しみにしております。

その時は是非、奢らせてください。

好きなだけ消毒用アルコール 吸ってくださいね。

ありがとうございました。

さあ、涙を拭いて工場に戻りましょう!



会社や上司へ連絡不要!【退職代行ガーディアン】

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この記事を書いた人

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