酒のんでパチンコして風俗行って金無くなってアコム行って満額いってアイフルでまた借りて借金してるのに毎日遊んでた頃、チンコみて
「あれ!?何これ…」
ある日チンコ見たらなんか気になった。
「こ、こんなとこにこんなポツポツあったっけ?」
急に汗をかいた。
絶対性病だろこれ…
思い当たることがドンピシャであるから…。
ソープランドにて
あの日いつもつるんでる直也のいつもの誘いの電話から風俗に行ったんだ。
「すげー激安ソープ見つけたんだよ、10,000円✨」
当時ソープランドの下値相場は¥15,000だった。今もそんなに変わらないけど。
借金をしているとやりたいことは更に借金重ねてでもしてしまう。借金の限度額までが自分の貯金のように思えてきてどこの消費者金融からも借りられない状況まで借りまくる。
上限はだいたい数社合わせて200万円くらいだった。
若くして借金をたらふく蓄えたガキ二人はそれでも気にせずソープランドに向かう。
激安ソープに当たりは少ない。当たりとはかわいいとか綺麗なソープ嬢のこと。
でも全部ハズレという訳では無いから運試しのドキドキも抱えつつ当たりを信じて激安ソープに行く。そしてハズレを引く。
俺は。
俺は毎回ハズレ。
直也はたまに当たりを引く。
俺達二人は借金額もマックス近くでつるんでるのにいつも俺はソープでハズレ、キャバクラもデブがくる始末。
直也はたまに当たる。たまにキャバ嬢と付き合う。
それは運だけじゃなく魅力の問題もあるからちょっと羨ましかった。
直也は力仕事。俺は当時から食品工場。キャバ嬢はオラオラ系好きが多い。直也は正にそれ。俺には女気がなくいつもハズレ。
そしてやっぱりその日もハズレを引いた。しかも過去一の大ハズレ。
そのまま帰る選択肢もあったけど1万円で何もしないのも気が引けた。
プレイ内容
日常で出会ったら10万貰っても性行為はしないだろう相手を前に俺はしょうがなく
平井堅的なプレイに徹することにした。
「瞳を閉じて」性行為を
することにしたんだ。
だって相手はラーメンが似合う4,000年の歴史を持つアジア系の外人、100kgオーバーの巨漢。泣きたくなった。
終いには「生でいいよ」と平然と言う。
「中で出していいから」とも言う。
平然と。
ウーロンハイが無料だったから濃いめで2杯一気に飲んだ。帰りは今日も飲酒運転か。楽しいはずがここでもパチンコで5万負けしてる時の気持ちが誘発されて虚しくなった。
気晴らしの風俗で人生を悲観する20代前半男子。
巨漢のソープ嬢と対峙して
「俺の人生負けすぎだろ…」
俺からの前戯は無しだ。それでも全く色気の無いソープ嬢に残念ながら若い自分は既に反応してしまっていた。
制御不能。こんな時も…。どんなときも、
僕が僕らしくあるために
槇原敬之の顔を想像してしまいながら瞳を閉じて果てた。最低な射精。
自分の意志で1万円のために自分で選択してこの場に留まったのになんとも犯された気持ちになった。
後悔ばかりの日常
大ハズレのソープから数日間が経ったころテレビで性病のニュースが流れていた。
最近数年ぶりに性病が流行しているらしい。
あの不潔なソープ嬢大丈夫だろうか…?
ましてや生で…。
気になってチンコを見た、隈なく見た。
チンコが照れて隠れてしまうんじゃないかというほどに観察した。
「あ!」裏すじ亀頭付近にポツポツがある…
なんだ?いやなんだじゃない、性病だ!確信した。やっちまった、彼女にどう言えばいいだろう…。言わないでセックスして移す訳にはいかない。彼女は大事。ソープランドよく行くくせに。矛盾してる?いやいやしてないしてないソープランドはアミューズメント。決して浮気なんかじゃない。でも彼女にソープ行ってるなんてもちろん言えないよ。
クラミジア?梅毒?AIDS?
俺ツイてないからな…死ぬのかな?
AIDSだったら若くして死ぬかもな…いつもツイてないしな。
そんな時リビングにあった市の広報誌が目に止まった。パラパラめくる。めくる。
「あ、」
そこには無料HIV検査を実施していると載っていた。
迷いなく、怖いけど行くしかない。
無料の血液検査
早速電話をした。
月一回HIVの血液検査をしているとのことで、特に予約は無く時間内に来てくれとの事だった。
直近の検査実施日に食品工場の仕事は有給休暇を使い行くことにした。
匿名制をかなり徹底していて名前や生年月日すら書いたかも覚えていない。
その日検査場には俺1人だった。なんだか安心した。陽性かもしれないのに町中で会うかもしれない他人に顔を見られたくなかったから。担当職員は暇そうで直ぐに受付を済まして軽い説明をして採血となった。
結果は1ヶ月後。
相変わらずギャンブルは続けていたけど風俗は行かなかった。行く気にならなかった。
それから1ヶ月…。
ドキドキしながら結果を聞きに行く。
1ヶ月前の検査の時と同じおばちゃん。
目があって察してくれて、本日も暇なおばちゃんは親切に別室に案内してくれた。
「結果は陰性でしたよ。」
当時の俺、陰性ってどっち?てな思考レベル。素直に聞く。
「陰性って大丈夫ってことですか?」
「そうですそうです感染してないということですよ。」
にこやかなおばちゃん。
「あー、よかった〜」心の声が漏れた。
「気をつけて下さいね。」
「あ、はい。ありがとうございました。」
自転車に乗り、
「じゃあ、このポツポツはなんなんだろう?」
それから数日放っておいてもちんこのポツポツは改善せず、不安が募っていた。
病院行くか、
でもちんこみせるのか…。
また数日が経過した。
大きめの病院へ
依然てしてポツポツは収まらず、その間にも病気が進行しているのではないかと思ってしまい、不安は募るばかりだった。
チンコは何科に行けばいいのか調べて、泌尿器科へ行くことにした。
初めていく病院。問診票に「ちんこのうらがわにポツポツ」と書いた。ちんこの正式名称が分からない事をこの時知った。裏側の漢字も自信が無かったからひらがなにした。
バカ丸出しだ。このあとはちんこ丸出しだ。
長らく待って診察が始まった。若くてイケメンの先生だった。表情がなく冷たい感じのよくいる偉そうな若い医者だ。症状を説明してズボンとパンツを降ろす。
イケメンがまじまじと俺のチンコを見てくる。
裏側のポツポツを見せる。
「?えっとどれですか?」
「このポツポツです」
患部をさらに見やすくグイッと差し出す。
「あぁ、これかぁ、」
擦ったり広げたりして観察している。当然俺の息子は反応しない。
「すみません!僕じゃちょっとわかりません。明らかに何か異常だと思うんですが、まだ僕新人なので」
エラそうな態度が突然謙虚な新人に変わった。自信は態度に出る。
「来週いるベテランの先生なら分かると思います。」
めんどくさいけどしょうがない。
また翌週来ることになった。
明らかな異常。かなり気分が落ち込んだ。まさか先生に分かりませんて言われるとは思わなかった。
その日は診察代が無しになった。当然か。
診断結果
翌週、同じ泌尿器科へ
この日は待ち時間がやけに長い。
長い待ち時間のせいで先週医者に「明らかな異常」と言われた言葉が何度も頭の中を反芻する。
2時間ちかく待ってようやく診察室に呼ばれ診察室に入った。
…。
女医!
その日ちんこ診せるのは女医だった。ちょっと綺麗。偉そう。
俺は偉そうな強い感じの女性はタイプ。急に緊張してきた。
看護師に端のカーテンがある場所に案内されズボンとパンツを脱いで横になっていてくれと指示された。
シャツと靴下履いて、ちんこ丸出しで仰向けで寝ながら女医を待った。
数分経っても来ない。病院なんてそんなもんだと思っているけど、女医が来てからパンツを降ろすとか、ちんこにタオル被せるとかはしてほしい。
ドキドキしながら急に誰か間違ってカーテン開けるなよ〜と思いながら待つ。
5分経過…。
来ない。焦らしやがって…。ちんこ丸出しでの5分はとてつもなく長く感じる。もうムリ、流石にパンツは履いて待つことにした。
シャー。
パンツを履いて横になった途端に女医が来た。
「パンツ下ろしてください」
冷たい口調、冷めた視線。
看護師のイラツイた眼光。こいつ何パンツ履いてんだよ、脱げと言っただろ!の視線。
後で女医に注意されるんだろうか?診察時短のためにパンツをしっかり脱がせておけと。
診察が始まる。
綺麗な女医に汚いイチモツをまじまじと診られる…。
ポツポツ付近をコネコネさわさわ…。
「はぁん、や、やめてくれ先生!」心で懇願する。「看護師よ恥ずかしいから外に出てくれ」心が叫ぶ。
「毛穴です」
え?
「毛穴ですね」
「見た目で毛が生えて無くても毛穴のある場所ってかなりあるんですよ。」
「特に異常じゃないですね。」
恥ず!
チャンチャン
私が死を覚悟したちんこのポツポツは「毛穴」でした。何の問題もない毛穴。
死を覚悟した俺の予感は大ハズレだった。
だけどこんなに喜ばしい「ハズレ」は初めてだったかもしれない。
そして若かりし頃の俺はまたパチンコに向かうのでした…。