MENU
食品工場 きついよ
工場長
気楽に楽しく生きていく
愛妻、二児の父。番犬。
ギター好き。宅建士。2級FP。工場長。
仕事の記事、おふざけ多め。
優しい人たちと仲良くなりたい。

食品工場で男が泣いた日

[AD]

こんにちは!食品工場です(@bla9factory

今回は食品工場で泣いた男たちの物語を綴っていきたいと思います。

泣いてしまうのって若い人たちばかりかとも思っていましたがそんなことはありませんでした。

工場の中年、結構泣きます。

スポンサーリンク
目次

嘘つき係長の涙

昔、田口という係長がいました。

中途で35歳位から入社してそこそこの社会経験もあり愛想も良かったことから

上層部に気に入られていきました。

ところが、工場内の仕事はあまりやる気もみえず、いつも上司に見せている笑顔もほとんど見せることがありませんでした。

とある平日に商談や会社外での仕事ができて工場を係長に任せてその他上層部は外出しなければならないときがあり、

工場を数時間、田口係長に任せることになりました。

「大丈夫ですよ。安心して外出してください」

と、いつもの上司向けスマイルを発動させていました。

その日は田口係長に工場を任せて外出した上層部たちは直帰していきました。

翌日、昨日の製造報告をしてもらったところ特に問題もなく、全て順調に仕事を終えたとのことでした。

そこへ新入社員がやってきて

昨日の帰りタイムカード押すのを忘れてしまいました。すみません

タイムカードを修正しなければいけないので帰った時間を聞くと

19時半くらいです。

……?

おかしい、係長は残業はなかったと言っていた。

また嘘をついているんだと、たやすく想像できる。

この係長嘘つくのが普通みたいな人だから……。

仕事だから聞かなきゃいけない。

「昨日は何時に作業が終わった?」

「定時には全員帰りました。」

「残業したとの報告があるけど」

「え、いやあ最後の方で新人が動きが遅くてモタモタしてしまいましたけど」

そこに主任がやってきて

昨日は全員残業しました。1時間半くらい。でも係長が定時に全員のタイムカードおしたのでタイムカードは定時になっています。

「え、あぁ、はい…残業はあの…」

「う、うぅぅ」

でっかい身体で泣き始めた

わ、私が嘘をついておりましたー!

もう、大号泣。

意味がわからない。

主任も呆れている、コントみたいなこの状況はもう、いつものことになりつつある。

こいつよく泣く

泣けば半分許されると思っている40代係長。ヤバい会社だよ。

係長は自分がいながらにして残業させてしまった事での責任を感じ、嘘をついてしまったとの事。

いつもこう言うし…

もうこの人の嘘は数十回聞いているから慣れてきてしまったけど、

報連相の欠如、自分の部下達にサービス残業させて、ミスの隠蔽と、、、

泣いて済まないでしょ!

チヤホヤされて育った課長の涙

入社の面接の時から「機械が好きで買った家電はまず一度分解する」

と言っていた杉田くん

仕事でもよく壊れる機械たちを相手に修理修理の日々を送っていました。

大手の監査が来た日、杉田くんの使っている工具室も監査対象になり

案の定、工具室の評価はCだった。

評価Cは取引の見直しや、そのままでは取引をすることができないという最低評価らしい。

確かに機械をいじるのと手先の器用さは誰にも負けないし、絶対に直すという粘り強さは強さはあった。

が、しかしだ。

工具室が汚すぎる。ゴミ屋敷。

年末の大掃除や、大型連休前の片付けのときも気にはなっていた。

片付けじゃなくてただ、隅によけているだけ。工具類や部品を。

杉田の仕事っぷりと部屋の汚さのトータルの点数は−30点。

退学レベルの汚さ。

改めて杉田に工具室の掃除を指示したけどやっぱり色んな荷物を隅によせているだけ。拭き掃除なんか皆無だから汚いし。

俺もさすがにこいつの掃除ができないせいで、決まりかけている新商品がボツになるかもしれないと思ったらムカついてきた。(●`ε´●)

もう勝手に片付けることにした。俺上司だし。

杉田をかわいがって甘やかして、勘違いさせて工具室が汚くても見てみぬふりしていた当時の工場長はとっくの昔にいない。

俺は特別扱いしない。

さあ、掃除だ!

結局掃除は社員8人で5時間にも及んだ。

人件費えげつない。でもしょうがない。10年近くの放置した汚れ。

床はスライムみたいなベトベトした物体とその上に雑に敷かれた新聞紙。

よくもまあこんな状態で仕事ができたもんだ。

杉田がいなくなるとすかさず始まる杉田への愚痴のオンパレードのなかなんやかんやキレイになった工具室をみて杉田以外は笑っていた。

杉田の表情は明らかに曇っていた。

翌日、朝。

杉田が話があると言ってきたので会議室を抑えて話を聞くことにした。

杉田は泣いた。そして俺に問うた。

私の居場所はどこですか〜!?

泣きながら強めに訴えてきた。しらんがな。

ゴミ屋敷が居場所なのか?

私はこの会社に必要ないですか〜!?

何がどう転んでこんな解釈になった?

引くほど泣いている。彼にとってはとても重要なこと。

俺も真剣に向き合い、話す。説明する。

ちょっと暴走してしまった杉田くんではありましたが、彼は実力で

出世してきた実績もあるだけに俺の説明にも理解を示し最後は笑顔を取り戻し、それから数年間たった今でもしっかりと働いております。

怒鳴り散らす係長の涙

常に部下、後輩にやたら厳しかった大林。

大林は基本がんばらない。

嫌な仕事は即部下に振る。

同期の影に隠れてコッソリと出世してきたから工場全体の管理を任せるとなると知識が足りない。

そして工場の稼働がうまくいかなくなると

キレる。

キレる内容もひどいものでした。

機械が故障して原因を探っているときに「とっとと動かせ!」

残業がつく1分前に「とっとと帰れ!」

工場の端から端まで聞こえるくらいのデカい声で怒鳴る。

パートも社員も萎縮してしまう。

軽く注意したレベルでは直ることもなく、むしろ

エスカレートしていったので、呼び出して

話を聞いてみることにした。

怒鳴る事でみなが萎縮していることについて何かしら変えていかなければならない。

パワハラにも抵触してしまうだろうから。

今まで大林が嫌で辞めた人もチラホラ。

まずはせめて怒鳴るのは止めよう、と。

大林は特に何を言うでもなく、うなずき、下をむいて沈黙していた。

長い沈黙のなか大林の肩が震え始めていた。

どうした?

いや、はい。何でもないです……

何やってもうまくいかないので悔しくて……

大林係長は泣いた。

大林の部下達はまさか大林が泣くなんて思っていないだろう。

身体の中に涙が存在していた事に驚くだろう。

これからは自分を変えてやっていきます。

もう怒鳴りません。

そう言って泣いた。

しかし二人で話をした日から間もなく

またもや怒鳴り散らしてしまったらしい。

それから数日して大林は退職願いを提出した。

カッとなったら気付いたときには怒鳴ってしまっていて、もう皆さんに申し訳ないので退職したい。

あまり人と関わらないドライバーで仕事を見つけます。と言って去って行った。

残念ながら大林の退職を喜ぶ人は多かった。

女とうまくいかず会社で泣く奴

スポーツカーで出勤する彼、飯田は彼女にゾッコンだった。

仕事が終われば直ぐに着替え、

ほぼ毎日彼女が働くデパートへ迎えに行き、同棲しているアパートへ帰宅する毎日だった。

だけど、ある日を堺に飯田は仕事が終わっても急いで帰る事がなくなった。

彼女と別れたらしい。

飯田はそれから魂を抜かれたような、

どんよりとした空気の中、仕事を淡々とこなしていた。

ある日、休憩時間になり、飯田が工場に戻ってくる時間になっても

戻ってこないときがあった。

たまにそんなだらしのない奴もいるのでイライラしながら休憩室に向かった。

休憩室には飯田はおらず、隣りにあるロッカールームの電気がついていた。

ノックをしてロッカーをのぞくと

自分のロッカーの前ですわりこみ、手で目頭を抑えている飯田がいた。

あ、すみません。すぐ戻ります。

こっちを向いた飯田の目からは涙が溢れていた

どうかした?大丈夫?少し落ち着いてからでいいよ

仕事と全然関係ないんですが、ちょっと聞いてもらってもいいですか

うん、いいよ、

想像通り、予想通り彼女と別れた話。

3年付き合った思い出がつらい。思い出しては悲しくなりまた思い出してはまた悲しくなり

今日はその感情が強く出すぎて仕事にならなくなってしまったと。

俺は言った。

機械になれよ。工場で働いているんだよ俺たちは。

雑念はいらない。心を捨てろ。俺たちはもはや機械だろ!

※(私は本当にこのように言いました)

「はい!」

それから数ヶ月飯田は辞めていった。

彼女想い出してしまうので引越し先考えていたら

心機一転仕事も変えることにしました。

とのことでした。

飯田、げんきにやってますか?

とにかく良く泣く世間知らず

全く仕事が覚えられず結局クビになった奴がいた。

谷口。

先輩に注意されては泣き、上司に怒られては泣き、また

先輩に怒られては泣き……

ようは注意されたらすぐ泣く奴でした。

教育係のことが怖くなってしまい、

お昼休憩はロッカーで昼食をとるようになっていました。

また、ある日はパートに注意されて

「そんなんしらないよー!」と大声を発して泣きました。

そしてまたある日は何故かお昼休みにお母さんが会社に来て

親子喧嘩をはじめました。

会社の事務所で

「あんたもう帰ってこなくていいから!」

「僕うそついてないよー!うわーん!」

家に入れるお金が少なくて揉めていたそうです。

母親よそんなことで会社に来るな。

また、あるときは谷口の歓迎会で

「僕こんなに優しくされたことないですうわーん!」

という、時には感動の涙もありました。

そのあと、飲みすぎてテーブルに勢いよく胃の中のものを全てもどしました。

記憶に残る歓迎会でした。

なんだかんだありましたが結局

なんの仕事も覚えられなかった彼は退職する事になりました。

退職の日彼は満面の笑みで去っていきました。

仕事の最終日には涙を見せないところは

ブレない彼らしさを垣間見れた気がしました。

サヨナラ谷口。

まとめ

以上、中年の涙でした。

あなたは会社で泣いたことありますか?

泣くほど必死に真面目に仕事をしているということですよね

しかしながら私は仕事ができる人の涙はみたことがありません……

やっぱり会社で泣きたくないですね。

これからもあなたが会社で泣くこと無く仕事を続けられることを祈っております。

それではまた!

40代・50代でお仕事をお探しの方へ、工場・製造業の求人なら【お仕事情報ネット】

退職代行Jobsが提供するサービスの案内



よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

気楽に楽しく生きていく
愛妻、二児の父。番犬。
ギター好き。宅建士。2級FP。工場長。
仕事の記事、おふざけ多め。
優しい人たちと仲良くなりたい。

目次