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食品工場 きついよ
工場長
気楽に楽しく生きていく
愛妻、二児の父。番犬。
ギター好き。宅建士。2級FP。工場長。
仕事の記事、おふざけ多め。
優しい人たちと仲良くなりたい。

食品工場でこいつホント底辺だなと思った先輩の話。

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こんにちは!食品工場(@bla9factory)です。

藤井先輩。当時37歳、

俺の12コ上、ちょっと天然。

少し熱い人。既婚者で子供が二人。

宗教入ってる。

俺が入社したときから10年くらい一緒に働いていた先輩。

少し可愛がってもらいよく話もしていました。

藤井先輩といるとよくおかしな事がおこりました。

doda
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目次

藤井先輩の不倫相手

入社初日、早々にご飯に誘われました。

「金曜日、仕事終わってから焼肉行かないか。」

ああ、歓迎会みたいな感じかなと思い

「ありがとうございます。お願いします。」

焼肉に行くことになりました。

仕事が終わり藤井先輩のミニバンに乗り込み少し走り始めた所ですぐに車が停車しました。

物陰にかくれるように立っていた女性がこちらの車に気がつくと、小走りして慣れている感じで後部座席に乗りこんできました。

その人は同じ工場で働くパート従業員の武田さんでした。

助手席にいる俺には気が付いていなかったらしく

「あ、あれ?新人の人だよね?」

藤井先輩に聞いてんだか俺に聞いてるんだか、そもそも誰も助手席にいないと思ってて後部座席に始めから向かうのおかしいよな?

まあ、歓迎会だからそれぞれの移動手段で店に向かうからそういう段取りだったのかな、

会社のパート乗せてもおかしくないか…。

焼肉屋にて

焼肉屋には他に誰もいなかった。

藤井先輩とパートの武田はとなりに座りイチャイチャしていた。

入社したばかりの俺はどうすればいいのか。

時折かすかに聞こえてくる。

「愛してるよ」

藤井先輩のものすごく低い声。

武田がこっちをチラ見してから先輩に囁く。

「ねえねえ聞こえてるみたいだからそういうこと言わないのぉ」

不倫してんだこの二人。

完全に俺を利用して盛り上がってる。

先輩その女見えてるんですか?

心で問う。

ドラえもんとのび太足して2で割ってノニト・ドネアに3発くらい殴られた顔してますよ。

そして体型はエドモンド本田

目さましてくれよ先輩!

そんな状況下90分くらいのイチャイチャを見せられ会計。

会計にびっくり

まさかの割り勘だったのだ!入社10年37歳が入社5日の25歳新入社員捕まえて浮気のカモフラージュとして呼んどいて……

割り勘て

この会社大丈夫か?

かなり不安になった。

焼肉の帰り道

帰りは武田が助手席に乗った。

車が走り出して間もなく前に座っている二人が同時に大声をだした。

「あぁ!」「キャッ!!」

焼肉の帰り道、のびエモンと新入社員の俺をのせた

藤井先輩の車は飛び出してきた黒猫をひいた。

バケツの名前

一年に3回は外部監査があります。

外部監査では会社の取引先品質管理が工場内を見て廻り、改善、修繕箇所を指摘していきます。

厳しい会社はホント厳しくて、翌年までの課題を残していきます。

その年の課題は「工場の備品等にわかり易い記載をしておいてください。」だった。

要は洗剤のボトルには「洗剤」と書いて、誰が見ても中身が何か分かるようにして下さい

ということ。

そんななか、

藤井先輩はバケツに「バケツ」と書いた。

ガンプラ

藤井先輩はガンダムが大好きでした。

ガンダムのプラモデルも好きで、自分で色を塗り、写真を撮ってコレクションするくらいハマッていました。

社内にはガンダム好きが何人かいて、たまにプラモデルをお披露目して盛り上がっていました。

お披露目会は気がつけばほぼ毎月開催されるようになって、

仕事終わりに始まるということもありいつもの参加者はすでに飽き飽きでいつまで続くのか不安にすらなってきていました。

ある時いつもより多くガンプラを持ってきた藤井先輩。

いつも通りのお披露目が始まったのですがこの日は途中から商売が始まりました。

「このギャンは¥2,500でいいよ」「うーん、こっちは時間かかったから¥6,000はするかな」

みんなが戸惑っているのもお構いなしで自分のガンプラに値段を付けていきます。

当然誰も買おうとしないところ、藤井先輩は気が弱く押しに弱い村田さんに照準を絞ったようでした。

「村田くんどれ気に入った?」「買うとかじゃなくて、良いと思ったのどれ?」

「え、あぁ、このアッガイいいっすねぇ」

「4,000円でいいよ」ボソッ

「お、おお!やっぱりわかってるね〜、これ凄い時間かかったんだよね〜」

超うそつき、超買うとかじゃん!

村田さんの顔面は血の気が引いていた。

「え、ああ欲しいとかそういうわけじゃ…」

村田さんはいつも凄くいい人であり、断れない人でもあった。

「ホントは4,000円は欲しいところだけど、村田くんだからまけるよ、」

村田さんは色と色の境目が滲んでいるアッガイを¥3,900で購入した。

村田さんは100円まけてもらった。

アッガイのプラモデルの定価は約¥1,500くらい。

誰かが会社にチクった。

翌月からお披露目会は禁止になった。

売らないスクーター

藤井さんの家にはもう乗らなくなったスクーターがあった。

もう乗らないから捨てたいとのことで

廃棄方法を色々な人に聞いて回っていました。

それを聞いた村田さんが

原チャリ捨てちゃうなら、くれませんか?

「3万!」

「え?」

「3万でどう?」

「あの…スクーター捨てるんじゃないんですか?」

「捨てようと思ってるよ」

「それ、捨てるならタダで貰っちゃだめですか?廃棄費用も浮きますよ」

「それはそれ!3万!」

「え、な、なんで……」

「普通の中古より安いよ、どうする?」

「3万かあ、タダならもらおうと思ったんですけどぉ」

「ああ、そうなんだ。じゃあ廃棄するよ」

「え、あ、ああ、はい……」

後日スクーターは廃棄された。

しっかり廃棄費用も払って

ご祝儀は自分のお小遣い

僕の結婚披露宴にも藤井先輩は会社の若手代表として出席していただきました。

噂だと、藤井先輩は奥さんから御祝儀を3万円渡されるけど

2万円を抜き取り自分の懐に入れてしまい、ご祝儀は1万円になる。

嫌な噂を事前に聞いてしまいました。

ご祝儀の集計は披露宴終了後すぐに行うことになっています。

当日、披露宴は大成功で涙あり、笑いありで大満足の中、

藤井のご祝儀は1万円でした。

どうせガンプラ買うんだろ。

のびエモンにおごるんだろ。

寂しくなりました。

これからもこんな先輩の元で働いていくのか…と。

まとめ

今回は底辺の代表とも言えるような、

常に安定して「底辺」な男のお話でした。

いい子は絶対に「底辺」のマネはしないでくださいね。

底辺も行き過ぎるとマグマに到達して大やけどを負ってしまいますから……

それではまた地下よりも下、マグマに近い底辺で会いましょう!

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