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食品工場 きついよ
工場長
気楽に楽しく生きていく
愛妻、二児の父。番犬。
ギター好き。宅建士。2級FP。工場長。
仕事の記事、おふざけ多め。
優しい人たちと仲良くなりたい。

食品工場で働いていた部下が不倫をして性犯罪もした話。

こんにちは食品工場(@bla9factory)です。

消防士を辞めて食品工場に転職してきた男がおりました。

前田。授かり婚の新婚でした。

彼が在籍した7年在籍して逮捕されるまでを振り返りましょう。

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目次

同期に差をつけられふてくされる

同時期に入社した坂口とは年齢も1個違いと近く、お互いが意識しあっていました。

どちらが先に上にいくかと。

入社して半年、どちらもなかなか覚えがよく順調に仕事をこなしてきましたが、前田は機械の洗浄手順がなかなか身につきませんでした。

坂口は予定通りの日数で覚えきりましたが、

前田は1週間延長して覚えてもらおうという事になり伝えたのですが、

明らかに不貞腐れている表情でうつむいて去っていきました。

数時間後、前田が機械洗浄を延長しない、との話が入ってきたので当時の課長にところに行くと

「坂口は延長じゃないのに自分だけ延長なんて酷いです。」

と言ってて可哀想だからもう延長しなくていいかなと思ってさ、と言ってきました。

頭が悪いんだよこの人。

「じゃあ、このままやらせて洗い残しとかあったらどうするんですか?」

俺が聞くより先に一緒に来ていた稲垣君が少し怒った感じで聞いていた。

「みんなで確認すればいいじゃん」

一番安易な考え、「みんなで確認すればいい」

結局誰も確認しないパターン。責任の所在が不明確。誰にも責任感が生まれない生ぬるくミスが起きやすい危険な言葉。

俺たちは言っても無駄だと、その場を去ることにした。

数日後前田は結局機械洗浄に不安を覚え、「やっぱり教えて下さい。」と言い出した。

当然誰も教える気がない。

課長が教えることになった。自業自得。

バカには馬鹿がよく似合う、一生二人でやっててくれよと願う。

パチンコ依存症

前田は結婚して子供が生まれたばかりだったがパチンコを辞められないでいた。

タバコも一日2箱吸っている。

本来超底辺収入の食品工場一年目の0歳の子供をもつ父親がパチンコをしてタバコも吸うなんてのは至難の業である。

食品工場、税込み18万円のスタートは普通です。そこから増えません。年収300万円に到達するまでに10年かかります。

前田の嫁の親がマンションを持っていてその一室にタダで住んでいた。食事は最上階に済む嫁の実家で済ます。

要は金がかからないのです。給料が入れば金が尽きるまでパチンコにつぎ込んでいた。

歯がない

元消防士だけあってガタイはかなり良い。

腹も6パックで体全体の筋肉もしっかりとついている。

しかし虫歯だらけ。

前田曰く、大人になってから歯を磨くのが面倒くさくなってほとんど磨いていない。

歯が痛くなれば歯医者に行くが痛みが取れれば途中でやめてしまい、更に虫歯が悪化していく始末。

仕事中にも歯が痛い痛いとはじまり、途中で工場を抜けるようにもなってきていた。

見かねた係長が前田の歯医者に付き添うことになった。

最初は「勘弁してください!小学生でもないのに!」と拒否反応を示していたが、

係長がもう、そういう馬鹿みたいなのに入っていくの大好きだから代理で歯医者に電話して予約まで取り…(親か!)

当日前田は係長と一緒に歯医者へ行くことになった。

いつも予約してもパチンコへ行きバックレてしまう前田。

工場にも迷惑をかけ始め、係長は

「俺が治す!」と高らかに宣言していたが、違和感半端ない。

28歳を48歳の上司が歯医者に同行する。

理由は「歯医者をバックレてしまうから」

当日前田が突然にでも逃げ出さないように係長は仕事終わりからピッタリ横に張り付いていた。

翌日、休憩で一緒になった係長が歯医者の話をしてきた。

「昨日の歯医者。一緒に行ったの知ってるだろ?前田と」

「あ、はい。一緒に歯医者いってあげたんですよね。」

「あいつ受け付けで泣き始めたんだよ。」

「怖くてですか?治療が」

「嬉しくて…だとさ」

「わざわざ歯医者まで付いてきてくれて、なんて優しい人なんですか〜?てさ、」

「わんわん大号泣してんの。受付も歯科助手も引いちゃってさ……」

「めんどくさくなって俺帰ったよ」

それは面倒くさいんだ?一緒に行くことがすでにかなりめんどくさいと思うけど…

歯医者で28歳が泣いてて、ここからどうなるのか楽しくなってきたのに、

ここでめんどくさくて帰る係長、笑いのセンスゼロ。と大号泣してる前田。

この会社は何なんだろ?

何でこういう馬鹿ばっかりなんだろう。

心底悲しくなった。

2年後前田の前歯上2本は虫歯で無くなっていた。

浮気

珍しく若いパートが入ってきたと思ったら浮気を始めた。

相手はまさかの前田だった。

馬面の前田は決してルックスは良いとは言えないが、そんな顔が好きな人もいるもので、

しかもこんな身近に。

このパートの名前は岩井。バツイチの子持ちだった。

離婚後は実家に帰って暮らしている33歳。顔は普通といった感じ。

だけどいつもババアのことばかりみてる食品工場では可愛く見えるのも無理はない。

岩井は前田を上回るおかしな人だった。

入社初日で前田に声をかけたのだ。

会話の中で前田が既婚で0才の子供がいることを知りつつ

「タイプです。今日の帰り話でもしませんか?」

前田の奥さんは106kgの巨体。対する痩せ気味の決してブスではない岩井。28歳の性欲まみれのパチンコ依存症男がなびいてしまうのも理解できないわけでもない。

しかも岩井は過去に数回AVに出演経験があるというおまけ付きだ。

金が無い二人はいつも仕事終わりに公園で待ち合わせ。

若い二人は盛んである。

たまになけなしの金を使いホテルに行くがほとんどが公園のきったないトイレでことを済ませていた。

そんななか公園の二人の逢瀬を耳にした係長は喘ぎ声が聞きたくて

毎日のように公園に先回りして身を潜めた。

不倫してる二人もおかしいが、何より毎日二人の公園タイムを楽しみにしている係長が気持ち悪くてしょうがなかった。

「せっかく公園行ったのにまた何にも無かったよ!」

係長は毎日誰かに二人の公園での出来事を報告して楽しんでいた。

エロいことが無かった日の翌日はいつも愚痴っていた。

社内では係長の言動が「怖い」と広まり始め、堂々と続けている不倫の話題が小さくなっていった。

係長のおかげで不倫は続けやすくなっただろう。

不倫について会社がとやかく言うのは難しい。本人達も公には認めていない。

この不倫は二人が退職するまで続いた。

無断欠勤、退職

前田と男性社員の関係が如実に悪くなっていた。

原因はやきもち。

前田は岩井が他の男と話をすることが許せなくなっていた。

岩井が仕事の話を男性社員としていても目に入ってしまうと、とたんに機嫌が悪くなる始末。

「岩井に興味あるやつなんていないよ」と事実を伝えても前田は

「世の中何があるかわかりませんから。」と言う。

ヤキモチとはそういうものだからそんなものかとも思うけど

ここは職場、めんどくさいし実際に迷惑もかかっている。

前田のジェラシーは止まらない、止まらないどころか日に日に増している。

徐々に同僚たちと会話もしなくっていき、欠勤も目立ちはじめていた。無断欠勤もして

上司、同僚、会社に迷惑かけてなぜ生きていけると思う?

最後は課長に注意されキレて「殺してやろうか?」と暴言を吐いて殴り合い、取っ組み合うなか

周りに止められ、そのまま会社を後にした。

160万の機械がぶっ倒れ、修理に15万かかった。

逮捕

刑事が会社に来た。

前田について教えて欲しいと。警察手帳をちらっと見せて話を始めた。

おいおい刑事よ、なんで前田のこと聞きたいのか、前田が何をしたのかを言わずに

知りたい情報だけ教えて欲しいと言うのか?

「話の順序があるでしょ」

若い刑事に言った。

刑事が上司に電話をはじめた。

「前田の件って内容教えても大丈夫ですか?」

すでに新聞にも載り公になっているからOkが出たらしく内容を教えてくれた。

前田は性犯罪を犯し、逮捕されていたのだ。

3ヶ月前の夜23時ころ35歳の女性に抱きつき転倒させて怪我をさせた。

それ以上の細かいことは言えない、との事だった。

胸を揉みしだいたのか、アソコに手を突っ込んだのか、無理やりキスをしたのか?

どうせなら細かく教えてもらって前田の最低ぶりを知りたかった。

多分こっちの想像の遥か上まで行っちゃってるんだから。

最低なことしておいて、イメージが女性に抱きついただけでは優しすぎる。相応なイメージがつかないと甘い気がした。

被害者がいるから細かく言えないというのもあるだろうけど。

抱きついただけでも被害者の女性は相当な恐怖だったのは想像するに難しくない。

一生夜道を歩くときには恐怖が頭をよぎるんだろう。

3ヶ月前、前田はまだこの会社にいて、女性を押し倒した翌日もいつも通り仕事をしていた。

ゾッとした。怖くなった。

一時期はご飯も食べに行き酒も飲み、みんなとも仲が良かった前田。

犯罪を犯し、翌日平然と工場にいたんだ。

最後の最後に凄く後味の悪い腐った土産をおいていきやがった。

どこまでいってもお前はクソ野郎だな。    完

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