会社に納品に来るドライバーさんって色んな人がいますよね。
工場で働いていると原材料、資材が日々大量に納品されます。
配達しに来る宅急便なんかはいつも同じ顔馴染みのドライバーさんですが、物によっては初めて来るドライバーさんも少なくありません。
そんな初めて納品に訪れる人の中では、数年に一度くせものが混じっていて揉め事が起きます。
過去に訪れた曲者ドライバーを5人との揉め事を思い出してみました。
それではご覧下さい。
トラックの海坊主

シティハンターに出てくる「海坊主」みたいなスキンヘッドでガタイがよく、眼鏡に薄っすら色が入っている、作業着は薄いグレーの上下。
軍隊のような風貌。
荷下ろし担当から内線が入った。
「今日のドライバーが怒っててどうすればいいかわからないです……」
そんなことを解決するのも最終的には工場長
商品倉庫に行くと連絡があった通り海坊主は怒っていた。
心のスイッチをヤクザのドンに切り替える。
いつもなら作業が進んでいる時間帯。
全く始まっていない。
「作業どうした?」
「ドライバーが怒ってて作業始まらないんですよ。」
こちらも少し前に急遽駆けつけた課長。この状況をどうしたものか、焦っている。
「こんな狭い場所で作業出来ないと言ってきて何言っても始めてくれなくて、、すみません。」
俺の方へ海坊主が肩を張ってやってくる。
「こんな狭い場所で作業できねーよ!」
海坊主はキレている。
ここの食品工場はこの場所で30年以上納品物の受け入れ場所は変わってない。
なぜ4トンでキレる?たまに10トン車も入るよ。
「できねーなら帰れコノヤロー!!」
僕は常に冷静だけど相手が先にキレたり怒ったりしたら10倍で返すことにしている。
海坊主はただの無口なハゲジジイになって作業を始めてくれた。
どかないトラック野郎




僕のいる食品工場は納品口のバースにトラックが2台しかつけられないのでトラックの納品時間帯が予め決まっている。
それでも初めてこの食品工場にくるドライバーも少なくはなく、予定関係なしに納品に来ることがある。
そんなときは次の予定までに時間があれば作業してしまうようにしている。
ドライバーさんも次の予定があって少しでも早く先へ先へいきたいとの気持ちは強い。
その日はビッシリと納品予定が組まれていて、少しの変更もゆるされない状況になっていた。
1台のトラックが来た、予定より3時間早い。トラックを止める場所もない。
公道を塞いでしまうかたちとなり渋滞が発生し始めた。
これはまずい、近隣の一般家庭に目をつけらるのが一番怖い。
一般家庭に目をつけられると些細なことで警察を呼ばれたり、直接クレームの電話が入ったりして面倒ではある。
そこに運悪くこんな日に限っていつも会社に来ない社長が車で登場した。
久々に会社に来たら会社の周りが大渋滞で原因もうちだと分かり怒っていた。
社長の怒りの形相を目の当たりした配車担当者が泣きそうな顔で渋滞の場所へ駆けつけた。
渋滞の原因になっているトラックへ一直線!猛ダッシュ。
コンコンコンコンッ!
ドアのノックで怒りが伝わる。
「今日急な予定入ったから次納品お願い」
ドライバーの声は届かなかった……
「どかせー!!おぉ!!どかせよぉー!」
道路の真ん中で食品工場の上下まっしろな作業着で目しか出てない人が突然キレるカオス。
ドライバーは黙って立ち去った。
積み方を覚えないドライバー




食品工場からの出荷はとにかく商品が大量となる。
初めて引き取りに来るドライバーは大抵まず積み方を考えてから作業に入る。
こちらは衛生面、トラック庫内温度、商品を置く向きが問題なければ特に口を挟まない。
数年に一度の確率で積み方を学ばないドライバーが来る。
基本的にはドライバーが積み込みを全部やるんだけど、どうしても初めてだと積み方の目算誤って荷物が入りきらなくなってしまったりすることがある。
初めてだとしょうがない。
この積み直しがまたまた時間もかかる。
翌週同じ商品で同じドライバーが来た。
事務所に内線が入る。
「ドライバーが、積み方間違えたみたいで引き渡し作業終わらなくて…」
現場に行くと先週と同じドライバーが積み直しをしていた。
積み直しが入るとさらに30分時間がかかる。
ある。
2回目はまあ、あるよ。
まだ積み方覚えてなかったんだよ。
待ってる他のドライバーがイライラして覗きにきたがしょうがない。
また後日。
あいつだあいつが来た。
絶対やるよ。またやる。間違えた積み方。
少し楽しみになってしまったからあのドライバーの作業が始まったくらいで見に行こう。
10分後……
「だからなんでそこ置くの!!」
主任の若林君がキレていた。
覚えない人はいつまで経っても覚えない。
運送会社に連絡して注意した。
自分のやり方ドライバー




初めてくるのに自分のやり方をしようとするドライバー。
なんか変なこだわり持って意地っ張りなドライバーにたまに遭遇する。
うちの会社は30年もほぼ同じやり方でやっていて1番効率いいのだけど、そんな事はお構いなし。しかも凄く時間がかかってる。
当然その会社の「いつものやり方」が一番効率よくて早い作業になっているのに、無視して自分のやり方を通そうとする。
結局遅くなるのがわからいのだろうか?
どの会社だって無駄を省きながら今の作業工程になっているわけだから、行く先々で自分のやり方でやってうまくいくはずがない。
「そのやり方は時間がかかるから!」またもや主任が怒っていた。
ドライバーはグチグチなにか言いながらこっちのやり方で作業を開始した。
なんかキレてる眼鏡




たまに積み込みの量がかなり多かったりすると工場側から積み込みの手伝いを出すことがある。
その時は新人の二人がトラックへ助っ人で入った。
さっさと作業を終わらせようとあくせく作業していると、
「ちゃんと置いてよ!」「下手くそ!」
なぜかドライバーが怒りだした。
こっちは無償で2人も作業員手伝いに出してるのに…
本来ドライバーだけでやる仕事なのに
よく怒れるよ。
そいつの会社に電話して出禁にした。
まとめ
ほとんどのドライバーさんは仕事ができて良い人ばかりです。
よくジュースを奢ってくれます。
そんな中でたまにへんな人が現れます。
どこの業界どんな仕事でも変な人がいるもんだなと思います。
常に客観性をもってお客さんと仲良く仕事したいものですね。
それではまた!食品工場(@bla9factory)でした。