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食品工場 きついよ
工場長
気楽に楽しく生きていく
愛妻、二児の父。番犬。
ギター好き。宅建士。2級FP。工場長。
仕事の記事、おふざけ多め。
優しい人たちと仲良くなりたい。

掃除屋に転職したらやっぱり底辺でした!の話。

こんにちは!人生に迷っている工場長です。

今までいろいろな職業を経験した中で、この仕事も結構底辺だったな、

と思い出した職場があったので報告します。

この記事の内容

掃除屋での出来事

  • 社長は東京の大暴走族、一代目元総長
  • ジャスコでのパクリ
  • トイレ掃除の前にうんこを漏らす
  • 歯がない先輩たち
  • 次長の不倫

なぜか仲間内で掃除屋がブームになっている時期があって

学歴のない俺らはこぞって掃除屋に面接に行った。

俺は友達や知り合いと一緒に働くのは嫌なので仲間のみんなとは

他の掃除屋に面接に行った。

基本は夜勤で日給は¥9,000 当時、プー太郎の自分には十分な給料だった。

金髪ソバージュのおばちゃんの面接を通過して、掃除屋生活が始まった。

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目次

社長は東京の大暴走族一代目元総長

初日は社長と新橋のビルで窓の掃除だった、

社長の運転で現場に向かう早朝、

社長が東京の有名暴走族の創設者で初代総長だった話をしてくれた。

早朝から総長の話で、しかも初対面で最初の話が暴走族の話。

当時で56歳だった社長はやっぱり暴走していた。

内容もひどいものだった、ボンネットの上に女乗っけて順番に……とか、

漫画のような喧嘩の話しとか。

でも俺もそんな話は大好きで、社長は凄く楽しそうに話をしていて

サングラスしてパンチパーマで100kgくらいありそうな体形で

見た目はヤバすぎる人なんだけど、話し方とか仕草をみてたらなんかすげー優しくていい人そうで

俺、こういう人好きなんだよな、と思いながら、

当時、世間にも関係者にも、警察にも多大な迷惑かけたんだろ。

あんた一生かけて償えよ、と思った。

ジャスコでのパクリ

夜勤で定期的にジャスコに掃除に行く時があった。

掃除の内容は主に床とトイレ。

掃除する範囲内の動かせる棚とかを移動して、ポリッシャー(床をブラッシング洗浄できる機械)、

モップ掛け、養生(ワックスが床以外につかないように端をテーピングする事)、

ワックス。

ジャスコはワンフロアだけでも掃除範囲が広いので

掃除する人数も多くなる。この日は次長を頭として8人駆り出された。

その中には入りたてでこの掃除屋で働くのが2日目の

ヤスオと呼ばれている40代後半の見た目が非常に汚らしいおっさんがいた。

ヤスオさんはあまり表情がなく、誰とも話さず話をふっても「はい」か「いいえ」

しか言えないような人で、いつまでたっても孤独でいるようなタイプ。

5:00くらいに清掃作業が終わり、ジャスコを出て車に乗り込むときに次長が異変に気が付いた。

「ヤスオさん、その袋何?」

ヤスオさんは無言、無表情。

「何入ってるの?ちょっと確認させて」

「こ、これ、これお弁当……」

大サイズのビニール袋持って、「弁当」は無理があるだろう。

少し拒否っているヤスオさんから、袋を半ば強引に取り上げ中身を確認すると、

案の定、盗品だった。

無名のスニーカー。しっかりと箱に入っている。

8人全員がその場に集結していた。

「盗んだの?」と誰かが聞くと

コクンと素直にうなずいた。

その瞬間次長がヤスオさんの首根っこつかまえて、投げ飛ばし。

「お前、クビ!!」

と怒鳴り、倒れているヤスオさんの胸倉を掴んで状態を起こして

ドゴンッ、ドゴンッ

2発強烈なパンチを浴びせた。

ヤスオさんは帰りの車には乗せてもらえずジャスコに置いていかれた。

トイレ掃除の前にうんこをもらす

ジャスコのワックス掛けは二日間に渡って作業する。

ヤスオさんが置いていかれた昨日が初日。

今日が2日目。

事務所でハイエースに掃除用具を詰め込む。

当時は21:00に閉店していたから、

掃除は22:00スタートの予定でジャスコに向かった。

市道を抜けて国道バイパスへ入る。

ここからは30分道なりで一直線で到着する。

車がバイパスに入ったくらいで、

隣に座っている同年代のカケル君が、はあはあ言い出した。

「やべー、腹痛てぇ〜(;´Д`)」

「大丈夫っすか?」

「あぁ、まあ、大丈夫……」

全然大丈夫そうじゃない。でも先輩に言ったところでわざわざ、コンビニによってくれないだろう、

もう直ぐ着くから我慢しろって言われるのはわかってる。

そう思ってたら

「すいません、腹痛くて…」

もう我慢の限界が近づいたカケル君が運転している次長に話し掛けた。

「もう着くから、ジャスコでクソして。」

予想どおりの返答。

オラオラ系ってこんな感じ。どこも。

自分が具合悪くないとあんまり関心ない。

これもこの世界の厳しさ。

到着まであと15分。

何もなければあっと言う間だけど、

腹痛の時の1分、1秒の長さったらないね。

顔面蒼白のカケル君。

ようやくジャスコに到着。

ダッシュもできないくらいに、もう御開帳寸前のカケル君の脱糞栓。

それでも誰よりも早く車を降りてジャスコ裏手の入り口に向かった。

車で漏らさなくてよかった。トイレには間に合った。

そのまま22:00になって

作業が始まった。

二日目の作業内容には最初にトイレ掃除が入っていて

簡単な作業ではあるけどトイレの数が多いので、短時間で数をこなしていく。

床ワックス班とトイレ班に分かれて作業が始まった。

俺ら下っ端のトイレ班はバケツやらタオルやらをハイエースから持っていくから

みんなの少し後にトイレに向かった。

先にトイレに向かった次長の声がした。

「おい!なんだこれ!」

みんなで次長のもとに駆けつける。

大便の個室を指さして、その先には明らかに目にしたくはない何かがあるだろう表情をしている。

覗き込むと

洋式便器の蓋が閉まっていて、その上に下痢が大量に乗っかっていた。

一人しかいないでしょ。犯人。

今さっき便所に駆け込んだよねぇ、、、カケル君、、、。

床ワックス班にも話が伝わって、みんなが見に来た。

当然カケル君もいる。

ここにいる全員が犯人を知っている。

だけど誰も言い出せない。証拠はないし。

そのおぞましい光景に言葉が出ない、だれも掃除したくない。

重い空気の中カケル君が口を開いた。

「俺さっきうんこしてないから!」

急に便意が治まっているカケル君は大ウソつきだ。

「ブロアー持ってこい!」

ブロアーとはドライヤーみたいな物で空気を勢いよく噴き出す機械。

ブオーッ

次長はブロアーを使って勢いよく下痢を拭き飛ばした。そりゃあひどい状況になった。

壁、便器、床、そこら中に下痢が飛び散った。しかもまだ半生だ。

それをホースの水で流し、壁は拭いて、床はポリッシャーとモップ掛けをして、通常の清掃に戻った。

みんな口数が少なかった。

なんで次長が下痢を吹き飛ばしてさらにひどい状況にしたのか

訳がわからないし、いったいなんなんだよこの会社のこの人たち。

その日カケル君はほとんど一人でいた。

寂しそうだった。

みんなでカケル君の下痢を掃除したんだ。しょうがないよね。

カケル君は腹痛でダッシュでトイレに向かい、ギリギリのところで便器まで間に合ったんだおそらく。

それで 間に合った~ とズボンを下ろしながら下痢を放出しているときに、気が付いたんだろう。

便器のふたが閉まっていることに、ね、ホラーだよもう。

でもさ、そんなもんだよ。人生は。

前歯4本無い人ばかり

この掃除屋には上の前歯が4本完全にない人が4人もいた。

原因は全員がシンナーで歯を溶かしたらしい。

中学で相当荒れてたみたいで。

でもみんないい人なんですよね。当然今はシンナーなんてやってないし。

凄く良くしてくれて、よく話もしてくれて、で、笑うと歯がない。全員20代という。

平成という時代にしちゃ珍しい環境だったと思います。

その中の一人で28歳の竹本さんはタイ人の彼女が出来て、

タイで歯の治療をして前歯をどうにかする。といって仕事をがんばっていました。

物価が安いから日本よりかなり安く治療できると言ってましたが

数か月後タイ人の彼女に振られドラッグにおぼれ退職してしまいました。

竹さんを救うべく社長、次長が家へ訪ねていましたが、完全な廃人になっていて

最終的にはもう家にも帰らず、会うことすらできなくなってしまいました。

竹さん、元気してますか?

次長の不倫

めずらしく掃除屋の面接に女の子が来ました。

その日から次長はおかしくなってしまいました。

不倫という悪魔に魂を売ってしまったのです。

女の子は大学生で、人と接するのが苦手で給料が多少高い仕事を探していました。

それで選んだ職業が掃除屋でした。

次長は従業員のシフトを決めていましたが、

女の子が入ってからは次長と二人で組むシフトばかりになっていました。

次長は妻子持ちなのに、そんなことを始め、

すぐに男女の関係になってしまい、社長に怒られても当然不倫と不自然なシフト管理を改めることが出来ず、

しまいには降格になり、シフト管理の仕事を外されてしまいました。

その措置に納得がいかず、次長は社長に相当な意見を言い、女の子とともに退職していきました。

10年以上勤務していた会社も、女性が絡んでくるとたった1ヶ月であっさりと辞めてしまった。

人生とは、仕事とは、男女とは、いったい何なのだろうか。

掃除屋って深いです。

自分に刻まれた過去は残念ながら掃除することはできません。(〃▽〃)ポッ ウマイ!

まとめ

私が少しの間お世話になっていた掃除屋さんでは、短期間で中身の濃い経験たくさんをさせてもらいました。

みなさんそれぞれ個性が強すぎるものの、本当にいい人たちで、単純ゆえに仲間内での喧嘩、言い合いが絶えないのですが、裏表がない性格は接していて気持ちが良く、

自分も先輩たちほどじゃないにしてももっと自分に素直に生きていきたいと思いました。

数年前にはこの会社は倒産して無くなってしまいましたが、

いまでも掃除屋のみなさんはどこかで明るく自分に正直に生きていることでしょう。

もう、特に会いたいとは思いませんが、みなさんお元気で!

私は工場に戻ります。



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この記事を書いた人

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