食品工場で働いていると絶対に避けられない事がいくつかあります。
その中の一つでとても重要なものは 外部監査 でしょう。
最終的に外部監査を通らないと仕事の注文も頂けず、何も動き出しません。
それでは監査を受ける際のポイントを見ていきましょう。
監査のポイント
- どこの誰が来るか
- どの基準で見てくるか
- 書類の準備
- 対応者
- はじめは聞いてるだけでいい
どこの誰が監査に来るか




初めての取引先となると、相手の監査担当者がどういう人かわからないのですが
まず品質管理や、監査の担当者は凄く細かく会社が大きいほど細かく指摘してくる。
監査担当者がどうというより、会社の監査項目が細かくガッチリと決まっていますので、
指摘事項について大目に見てくれる評価はかなり少ないです。
逆に、中小企業の監査は柔軟な判断をしてくれるところも多く指摘事項も、
見方や解釈の変換等でうまく通してくれることもよくあります。
(決して中小企業の監査が雑で見逃してくれるというわけではなく、考えが柔軟だということです。)
また、監査に来る担当者はベテランよりも新人の方が厳しい監査になりがちなので注意しましょう。
ベテランは色々な現場を見てきて、数多くのパターンをしっているので工場のレベルによっての
大体の設備レベルなんかはわかっていて相対的判断を用いた監査をしてくれるのですが、
新人の品質管理及び監査はマニュアルに沿って現実では難しい事なんかも平気で改善要求してきて、
こちらが施設的に完全にはできない理由と代替措置を提示しても、自分の主観からの考えしか
通そうとしません。こういった場合は監査後の改善報告に対してのやり取りが長期に及びます。
また、監査するという立場上若い奴ほど上から目線で偉そうにしてきますので注意しましょう。
監査の指摘なので改善しなければならないのは大前提なんですが、
あまりに度が過ぎているときは他の仕事にも影響してしまうおそれもあるので、取引の中止、中断を提案しましょう。場慣れしていない担当者なんかは相当焦ります。
結局、担当者も監査にきているだけで契約解除等の権限はもっていないので
自分の責任で製造をストップする流れにすることは自分の会社にも相当な迷惑を
かけてしまいます。
また、監査に行くタイミングってほぼ契約が成立してるので多少の改善要求をすることはお互いに想定済みですが、この時点で契約不成立なんてあり得ません。
相手がお客様でどんなに大きい会社でも無理なことは無理とハッキリ言いましょう。
どの基準で見てくるか




監査に来た時、相手が何を基準に施設を見てくるのかを知っておきましょう。
ハサップ、ISO、FSSC
大きく分けるとこの3つで右に行くほど細かいです。
ハサップは義務化されているので必須事項なのですが、
監査する側は最低限以上は求めてくるので、最近ではハサップ+ISO少し
的な監査になってきています。
事前に相手がどういった基準で見てくるのかが分かれば
話しもスムーズにいきますのでできれば事前に監査資料や、必須項目を聞いておきましょう。
書類の準備




工場内の監査が終われば商談室での
工場内にあった書類の確認作業と再確認という流れになります。
ここで書類の中身の説明になるのですが、
どの会社の監査でも結局はほとんどの書類を見せることになるので
製造工程準にまとめ
事前に順序だてて準備しておきましょう。
その場その場で準備をしていたり、いちいち自分のPCまでいって資料をプリントアウト
していると無駄な時間が多くなってしまいます。
次の工程の話に入ったときに、すぐにその書類を出せるように
まとめておきましょう。
書類の準備を事前にするかしないかで要する時間が1時間以上も
変わってきます。
準備して書類を見ているなかで、監査時にもしこう聞かれたらこう返せば大丈夫とか
そういったシミュレーションにもなりますので。
監査対応者




こちら側で対応する担当者とは事前に打合わせをしておきましょう。
工場に監査が来る日の対応は基本的には
営業担当、工場係長レベル、その部下
あたりでしょうか。
工場の人間は営業サイドがどの程度の話しをお客さんとしているのかを多少は把握しておきましょう。
工場に詳しいあまり、工場案内をしているときに余計な事まで説明してしまい、
仕事が増えることは多々ありますので。
また、監査前に今回のお客さんが特に気にするであろう事も聞いておき、対応を考えておきましょう。
はじめは聞いてるだけでいい




慣れるまで、監査となると身構えて萎縮してしまいがちです。
特にまだ、おまけで同席させてもらっているレベルだと尚更かと思います。
基本的には監査に来ているお客さんと、自分の上司の会話を聞いているだけで大丈夫です。
無理に会話に入ろうとか、爪痕残そうなどとは考えなくていいです。
そういう部下散々見てきましが、基本論点ズレまくってて余計な事言って仕事が増えます。
参加していく中で、モノの見方が分かってきて自然と会話に入れるようになっていくので焦らずに商談内容と、仕事の流れを理解していきましょう。
まとめ
監査に来るというと工場には多少なりとも緊張が走ります。
厳しく見ては来ますが、監査に来る時点で近いうちに、
そこの会社の商品を作る事になるはずなので
実際はお客さんであり、同じ目標に向かう仲間でもあります。
監査の指摘事項について改善をするのは当然ですが、わからないこと等は相手の監査担当に
ストレートに聞いてみましょう。
そして監査の目的でもある、安心安全な職場、商品を一緒に作っていくような関係になって
より良いものを作っていきましょう!